東京競馬場・芝1600mコースの特徴とレース傾向、データ分析

東京競馬場・芝1600mコースの特徴とレース傾向、さらにデータ分析による特徴分析を行います。東京競馬場の芝1600m（マイル距離）はG1レースの開催が3つもありマイル王者の定番コースです。

東京芝1600ｍのスタート地点は2コーナーの終点付近からで、そこから３コーナー（最初のコーナー）までの長さは542.7mと長いです。

また最後の直線距離も525.9mと東京は長いですので、2度の長い直線と大きな半円１つというコースになります。競馬は基本コーナーがあるので距離損の少ないコースを走れる内枠が有利なことが多いですが、このコースに限ってはそういった傾向がありません。

というのも最初の直線も長く特にインの取り合いなどは起きませんし、むしろ内枠の馬は外枠の馬に出足を伺いながら競馬をされる不利があります。また4コーナーを回って直線に入ってもインから馬群を抜け出す必要もありますし、単純に逃げ馬が勝ちきれるコースでもありません。

一応、このコースの全レースのデータで絞ると逃げ馬が有利と出ていますが、これは下級戦などで末脚を使える強い馬が少ないという部分があり、重賞レースなど強い馬が出るレースではやはり末脚勝負になりやすいです。このあたりは、まずはどの条件のレースかを見極めるのが重要です。

最後の直線には坂もあるタフなコースですが、直線部分が豊富なのとコーナーも緩やかですので、速い時計が出やすいコースでもあります。スピードxタフさが要求されるなかなか一筋縄ではいかないコースです。重賞クラスではペースも様々、騎手の仕掛けどころも相まって結構荒れるレースになることが多いです。

東京競馬場 1600m 芝･左の基礎データ

このコースを利用する重賞レース

東京競馬場・芝1600mコースのラップタイム・データ分析

コースのラップ分析からどういったレースの質になりやすいか紹介します。

※データは2018年5月に過去10年間から取得したもの。

※PCIはターゲットのペースチェンジ指数、上がり3Fを分岐点とし50が中間、大きくなるほどペースアップ。

東京芝1600mの高低図

東京芝1600mのラップタイムグラフ

東京芝1600mの速度変化グラフ

判定「瞬発戦」：上がり3Fからの瞬発力勝負、最後1Fは粘り合い

レース中盤３Fから一気にペースがあがる戦いになる。しかしながら坂もあり３Fを継続してトップスピードを保てないため、最後の1Fには消耗戦の様相も、そのため仕掛けが遅れても間に合う可能性がある為、混戦になりやすい。騎手の判断も重要な要素。G1レースが多く行われるコースだけはある。

東京競馬場 1600m 芝･左のクワドラント適性

東京競馬場・芝1600ｍコースの結論、レース傾向と攻略法

枠順の有利不利は基本的にほぼありませんが、若干外枠のほうが成績がいい、偶数枠有利、大外有利が出ています。これは恐らく、向正面と最後の直線で内の馬を見ながらレース運びが出来る点だと思います。偶数枠有利というのもスタートダッシュが決めやすくレース運びがし易いことが考えられます。

ただ、奇数枠だから駄目とか、最内だから絶対ダメではなく、ちょっとだけ割引程度に考えたいです。

血統面で見ますとクラッシック戦線で活躍しそうなディープインパクト産駒やダイワメジャー産駒といった良血系が良い成績ですが、それはみんな知っていますし好走している馬たちなので馬券的妙味には欠けます。

この距離のG1レースは荒れることで有名なレースが多いです。NHKマイルカップ、ヴィクトリアマイル、安田記念、万馬券がよく出るレースです。

特に下級線では末脚のない馬が差せないので逃げ馬が勝ち切ったり、逆に重賞クラスでオーバーペースで皆バテて、満を持した追い込み馬がやってくるなどペース次第でゴロッと結果が変わることもあります。直線では横一線に広がるのでゴール版前で5,6頭が並んでゴールインというのもよく見ます。

こうなると少しでも理屈的に適正がありそうな馬であればオッズが低くても期待をかけたくなるコースかもしれません。騎手も関東所属のリーディング上位騎手が経験を多く積んでるだけあってコースを良く知っている気がします。

[その他の距離・トラック別特徴]