2017年にG1昇格となったホープフルステークスは、2014年に阪神競馬場で行われていたG3(ラジオ日経杯2歳ステークス)を皐月賞と同じコース・距離となる中山競馬場2,000mに移して「ホープフルステークス」の名称でG2で開始、これで2歳のG1競走は3つとなり、世代のNo.1は一体どのレースなのかよく分からなくなっている

また、有馬記念が年を締めくくるレースというイメージがあるが、このホープフルステークスは有馬記念の後にあるので、G1にするかは賛否両論あった。

なお、2020年は土曜日にホープフルステークスを持ってくるのでGIの締めくくりは日曜日の有馬記念となる。土日でG1連続というのは良い試みな気がする。

また、年々2歳戦の重要度が上がっておりホープフルステークスをG1としたJRAの試みは当たってきてはいる。

hopefulstakes_course

中山競馬場の芝2000mは内回りを使用。スタート地点は4コーナー付近からで1周するコース。中山競馬場は中央4場では小回りコースで高低差がある独特なコース。

2歳戦ではタフなコースになるので、この時期での完成度の高い馬から狙いたいところ。

ホープフルステークスの基礎データ

グレードGⅠ
賞金

70,000,000円

メーターは同じグレード内での賞金額の高さを表しています。

レース条件サラ系2歳 (国際) 牡・牝 (指定) 馬齢
コース条件2000m 芝・右

ホープフルステークスのコースの特徴

中山競馬場・芝2000mコースの特徴とレース傾向、データ分析

↑コースの傾向分析は上記ページで行っています。

中山競馬場は中央4場でも小回りのコースということで、まずは4コーナーで大外を回って距離損して走るというのは厳しい。かと言って、内枠で揉まれるのも2歳馬にとっては酷になりやすい。ということで、高低差のある道中をスムーズに立ち回れるかも重要で、枠順でも最内、大外といった極端な枠は不振が続く

相手なりに道中付いていける体力と、そこから4コーナーで相手よりもちょっと力を出せるような馬が上位に来やすいコース。皐月賞と同じコースなのでポイントとしては似通ってくることころ、皐月賞もそうだが、まだ本格化していない馬も多い時期。最近は育成力の高い生産牧場産駒が独壇場になってきている。

ローカルコースの重賞を勝ってきた馬は、平坦コースと勝手が違うので苦戦する馬も多いので、こういったタフな競馬に耐えれそうか?という点も注目しておきたい。

ホープフルステークスの過去10年の結果・ラップタイム解析など(2020年更新版)

ホープフルステークスの過去10年の勝ちタイム、ラップタイムなどの情報です。

※2013年までは2歳限定オープン、2014年以降G2戦。G1昇格は2017年から、全て同じコース。

ラップタイムはオープン戦やG2戦のころからの平均を取っているので、チグハグなデータとなっている。やはり重賞の格付けからはメンバー構成が変わってくるので、後半のデータになるほど重要度が高いか?

いずれにしてもコース形状から瞬発力勝負にはなりにくい。高低差のあるタフな小回りコースを、ある程度速いペースで走り抜き、最後の坂まで脚を使えるか?となる。

ホープフルステークスのローテーション

2歳牡馬の目指すG1レースは阪神競馬場芝1600mの朝日杯フューチュリティステークスとこのホープフルステークスの2つとなった。その為、ローテーションがややこしく、上記に載っているステップレースでもどちらに進むかは、毎回異なる。調教師による適正の思惑が絡んでくる。

さらにはもともと2歳のG2競走だったということもあり、1勝馬や500万下の特別レースを勝ってきただけの馬も出走できるレース。早い段階で力がついている馬と、たまたま勝ってG1出てきて棚ぼた勝利を目指す馬が混じっている。

期待馬で強い勝ち方をしている力上位馬にはあまり逆らえないイメージ。

ホープフルステークスのクワドラント適性

クワドラント適性:OHタイプ
2歳戦G1では2000mと長距離。しかも高低差の激しい中山競馬場なのでタフさが必要。しっかりと長距離を走れるレベルの体力が必要(仕上げ力も関わる)。またハンドリング要素も勝ちには必要だが信頼の置けない2歳戦。やはりここは厩舎や牧場サイドの仕上げ力に注目。

ホープフルステークスの馬券考察、予想対策

有馬記念の後に行われるので敗者復活戦的なイメージで馬券購入する人も多いかもしれないが、基本的には微妙な2歳G1レースという位置づけ。正直なところ馬券検討するにあたり情報も少なく、さらには力関係で見える部分がすんなり反映されることが多いため、馬券的妙味が少ない

敢えて言えば、年間負け越しであったり(殆どの人がそうだろうが)、有馬記念で外れたことで残ったG1レースで妙味のある馬券を買う人もいるかもしれないため、人気サイド側に逆に若干のプレミアムがついているかもしれない。

また、扱いが微妙な2歳馬ということでペースが掴みづらい、そこにも簡単に対応できる上手な外国人騎手が強みを発揮している。なるべく逆らうことなく、少ない点数でバシッと当てたいレースと言える。

2017年からG1レース昇格になったことで、今までのG2とは毛色が少し異なる可能性もあるので、しばらくは様子見か、過去のイメージなどを振り払って考えるということも馬券的には必要かもしれない。G1昇格後の状況を見ても完成度の高い評判馬の活躍が多い。