1987年に創設された3歳牝馬限定の重賞競走。牝馬クラシック第一弾の舞台は阪神競馬場の桜花賞だが、関東所属の馬たちがこの舞台でなんとか賞金を稼いでクラシックの舞台への挑戦権をかける。最近ではフラワーカップのタフな戦いから桜花賞に向かうのはやや調整の面で難しい状況と感じられる。

フラワーカップという春らしい重賞名で、春競馬が本格的に始まっていることも感じさせる。

flowercup_course

中山競馬場芝1800mで争われる。スタートから最初のコーナーまでが短く、しかも上り坂のため、3歳牝馬にとっては厳しいコース。

フラワーカップの基礎データ

グレードGⅢ
賞金

35,000,000円

メーターは同じグレード内での賞金額の高さを表しています。

レース条件サラ系3歳 (国際) 牝 (特指) 別定
コース条件1800m 芝・右

フラワーカップのコースの特徴

中山競馬場・芝1800mコースの特徴とレース傾向、データ分析

↑コースの傾向分析は上記ページで行っています。

中山競馬場の1周コースは芝1800mと芝2000mが似ているが、芝1800mは200mスタートラインが手前に短いだけあり、スタートしてからすぐにコーナーが来る。しかも坂があるため勢いが付きづらく、外枠が不利なのはハッキリ傾向として出ている。

フラワーカップは賞金稼ぎのために1勝馬などがたくさん出る多頭数になりやすい重賞で、なおさらスタートもバラバラ、道中のペースも安定しないため、コース取りの不利を受けて苦しむ馬も多い。なお、1コーナーでは多頭数の場合、内枠でもスタート遅れた馬は挟まれて下げざる負えない状況もあるので、先手が取れるかは注意したい。

最後の直線も短いので3コーナーあたりからジリジリとスピードが上がってくる、直線を向いてから最後の坂でも伸びないといけないので、小回りながら以外にタフで最後も伸びることは必要。坂に強いパワーのある馬や体力のある馬を検討したい。

フラワーカップの過去10年の結果・ラップタイム解析など(2021年更新版)

フラワーカップの過去10年の勝ちタイム、ラップタイムなどの情報です。

※2011年は震災の影響で阪神競馬場での開催。

平均とのペースを比較すると前半の先手取りが激しくなっている。さらに3歳牝馬ということもあり、やや掛かり気味になる印象。その後、向正面で一旦落ち着くものの3コーナーから4コーナーにかけてジリジリとスピードアップ。

その苦しいところから、さらに直線の坂を速く駆け上がる必要あり。先行有利ながらオーバーペースについていけずバテて終了の馬も多い。

過去の成績で上がり3Fでタイムではなく、上がりタイムの順位を確認したい。上がりタイムの順位がいい馬は最後まで走れる体力を持っている証拠になる。

フラワーカップのクワドラント適性

クワドラント適性:OHタイプ
タフな一戦になるレース。先行力とタフさがあればなんとかなる事が多く、基本的にはミドルペースからの消耗戦。スローペースからの瞬発力で好走してきた馬は危険な人気馬という印象。レース時点での体力がしっかり付いている馬をあまり期待せずに狙うイメージ。

フラワーカップの馬券考察、予想対策

本格化が遅れた期待馬(1勝馬)と2歳戦で活躍して始動する馬がぶつかりあうことが多いが、どうも2歳戦で活躍した馬は過剰人気しやすい事が多い、この時期のステップレース戦。そこはオッズの歪みと捉えたい、過去の戦績が少ない馬は買い材料に乏しく狙いにくいが、やはり上がり3Fでしっかり差しているかは確認しておきたい。

後は枠順のアヤも大きく、脚質もまだはっきりしていない時期でもあるので、偶数・内枠の後入れでうまくスタートすれば力上位の馬などは軸に添えやすい。

どの陣営もここで賞金を稼いで桜花賞に出たいという思惑があるので、一発狙いの騎乗をしてくるため早め早めのスパートになりやすいと感じる。そうした時にはやはり体力がある馬が最後まで騎手の指示に従って伸びると感じる。なお、近年はここを勝っても桜花賞への調整が難航して駒を進めないことも多い。それぐらい桜花賞よりもスピードよりタフさが必要な印象。オークスに向けて万全に向かうぐらい最近のひとレースに向けての調整は難しくなっている。

芝1800m以上の過去の成績でしっかりとした末脚を使えている馬からチョイスしたい。目移りしやすくそうなると無駄な馬券を買いやすい重賞なので、狙い目の軸をしっかり決めるのがオススメ。