クイーンカップは昔から競馬を見ている人からすれば、あまり牝馬クラシック戦線の重要なレースの感覚はないかも知れない。というのも創設当初は4月ごろの開催で、桜花賞などのクラシック路線とは別路線の印象だった。
開催時期が現在の2月になったのは1998年から、そこからは東京競馬場の芝1600mという本格的なマイルコースでの戦いというとこもあり3歳牝馬重賞路線の重要なレースの一つとなっている。
現在は同コースでNHKマイルカップ(3歳限定)、ヴィクトリアマイル(4歳以上牝馬限定)といったG1レースが多いため、このコースで強さを発揮できる重要度も増している。
東京競馬場芝1600mで争われる。本格的なコースで強い馬が能力を発揮しやすい。ただ、穴馬券も来やすい印象。特にヒモ荒れしやすい。
クイーンカップの基礎データ
グレード | GⅢ |
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賞金 | 35,000,000円 メーターは同じグレード内での賞金額の高さを表しています。 |
レース条件 | サラ系3歳 (国際) 牝 (特指) 別定 |
コース条件 | 1600m 芝・左 |
クイーンカップのコースの特徴
東京競馬場・芝1600mコースの特徴とレース傾向、データ分析
↑コースの傾向分析は上記ページで行っています。
一般的なコース解説では広いコースで半周というシンプルなレイアウト。さらに直線距離が長く、最後の直線に坂もあることからタフで実力が発揮されやすいことになる。しかしながら、このコースの重賞は荒れることが多い。つまり見当が付かない結果になることもしばしばといえる。
これはかなりコースの妙が効いていて、前半の直線は走りやすくハイペースになり易いことから、しっかりと仕掛けどころを注意して最後のゴール版で差し切る騎乗が一番だが、走り易さから時計の速い決着になると前も止まらず捕まえられないことになる。
それを考えて少し仕掛けを早めても、マイルでもタフな東京競馬場というのもあり直線途中でバテてしまうと止まってしまう。
クイーンカップは3歳牝馬限定というのもあり、重賞レベルではまだ能力が本格化していない状態。そこに勝ち負けまで競えば素質に劣る馬は脱落する。そこに末脚だけハマった馬が、1~3着に突っ込んできてヒモ荒れする構図が多い。
多頭数になりやすくスムーズに競馬がしやすい馬がやや有利、内の偶数枠や外ならじっくり乗れる奇数枠(偶数で下手に前目に行くと外を回って距離損する)が好結果になっている。ただ、枠順は大きく影響する要素ではないとみたい。
クイーンカップの過去10年の結果・ラップタイム解析など(2021年更新版)
クイーンカップの過去10年の勝ちタイム、ラップタイムなどの情報です。
平均を取れば綺麗な2つの山で瞬発力が試されるコース。ただし年ごとにペースはバラバラ。馬の能力(早期仕上げ能力)が上がっているのか、馬場管理能力が上がっているのか、年々高速化は進んでいる。また、3歳牝馬限定線ということもあり全体の平均と殆ど変わらないラップを刻む。
前週の東京新聞杯よりはレベルが劣るため、レースを知らず掛かり気味になるのを抑える騎乗が多い中、前目に進むことが出来れば堅実に走り切ることが出来る印象。
クイーンカップのクワドラント適性
クイーンカップの馬券考察、予想対策
まだまだ本格化しない3歳牝馬限定の戦いだが、その中でも後々まで活躍するような期待馬は堅実に走りやすい。ただ、堅実というだけで勝つよりも1~3着のイメージで軸にしたい。能力比較はまだレース数も少なく難解、そのためオッズも割れやすい傾向。
タフなコースで、若駒牝馬ということもありしっかりと調整してきた馬が有利、連戦して来る馬よりかは、ここに照準を絞って準備してきた馬を狙いたい。
それ以外にはこれと言って狙い目の要素を見つけるのは難しい、馬券の買い方としては「軸」から手広く抑えておきたいが、あまりに買い目を絞れないなら見してレースを観察することも重要。
荒れやすいが過去の勝ち馬を見れば、後々も活躍できそうな能力馬の名前が上がっていて、やはり能力馬1頭から手広く紐穴狙いが馬券的には好都合と言えそう。