JRA初の直線競馬重賞レースである「アイビスサマーダッシュ」は創設は2001年と2000年以降で比較的新しい重賞になる。こういった他とはタイプが違う重賞レースが増えるというのはファンを楽しませてくれる。
2006年以降は夏の新潟開催の開幕週での実施、内側の馬場の痛みなどはあまり考えなくて純粋に横いっぱいに広がった勝負が見られるようになった。
「サマースプリントシリーズ」の第3戦となっているため他場の芝1200mを走ってきた馬と新潟芝1000が得意な馬が激突する。スタート一つで結果が変わるスプリント戦ではあるが巧者も多いので見所あり。
なお、アイビス(Ibis)は英語で「トキ(鳥の名前)」を指す。新潟競馬場の名称は「アイビススタンド」。新潟はトキでも有名なので愛着が湧きやすいレース名称となっている。
新潟競馬場芝1000mで争われる。コースは途中からは下りか平坦でスピードが出やすい。
アイビスサマーダッシュの基礎データ
グレード | GⅢ |
---|---|
賞金 | 39,000,000円 メーターは同じグレード内での賞金額の高さを表しています。 |
レース条件 | サラ系3歳以上 (国際)(特指) 別定 |
コース条件 | 1000m 芝・直 |
アイビスサマーダッシュのコースの特徴
新潟競馬場・芝1000mコースの特徴とレース傾向、データ分析
↑コースの傾向分析は上記ページで行っています。
コーナーワークがない面白いコース。アイビスサマーダッシュは開幕週に当たるため内外の馬場差はないが、このレースは外ラチを内ラチのように使う傾向がある。ということで他のレースとは異なり、外枠を内枠のイメージで見たほうが良い。内外差はないがレースの動きから外枠から中枠にかけてが結果が出てる傾向。
競走馬はそう簡単に真っ直ぐは走ってくれないので騎手の判断で他馬に合わせることで、寄れずに走れる。風の抵抗なども考慮しているかも知れない。レース序盤から外枠にに寄せて固まって走り、勝負所では馬がバラけて各馬必死に追い比べとなる。
息つく暇がないレースで、ある程度後半の追い出しまでに前目のポジションを取ってないと、とてもじゃないが前の馬を抜くことは不可能。抜群のトップスピードを前半から後半まで出せる馬に勝機あり。またかなりの時計勝負になる。
アイビスサマーダッシュの過去10年の結果・ラップタイム解析など(2020年更新版)
アイビスサマーダッシュの過去10年の勝ちタイム、ラップタイムなどの情報です。
トップスピードに乗るのは2F目、一応の息つく3F目以降はバテるまでスピードに乗って走るように操作される。抜群のトップスピードが必要となるレース。後ろに置いていかれると流石に届かない。
新潟1000mで結果を出している馬に相性がいい。4~5月開催の新潟の芝1000m結果がダイレクトに効いてくる前哨戦なら韋駄天ステークス。
アイビスサマーダッシュのクワドラント適性
アイビスサマーダッシュの馬券考察、予想対策
過去のレースを振り返るとやはり外ラチ沿いにレースが進むので、直線コースなのに斜めに走らないといけない内枠の馬は、距離損で後方に位置することになりかなりレースが難しくなる。内枠に入ったならスタート後の行き脚は必至。逃げ馬のような馬以外は切り捨てても良さそう。多頭数になればなるほど内枠が不利。
その他は前哨戦の韋駄天ステークスで好走している新潟直線巧者はほとんど善戦しているので、タイプ的に新潟直線1000mのようなスピード勝負に強いことが感じられる。
また夏の牝馬の格言通り、牝馬の活躍が目立つ。
馬券的には1~3番人気と中穴の決着が多く、穴馬はどこから来るか分からないが、内枠の後方馬などではなく、外枠の好枠引いて結果がいまいちだった馬が激走するパターンが多い。いつも後方からだったが枠が良いため、前目の競馬ができるなど。
騎手に関しても、直線レースなので追えれば十分。ガッツのある追い方ができる騎手なら人気薄でも狙ってみたい。馬もG1のようなスプリントでもタフさは必要なく、とにかくオープンレベルでスピードがあればこの重賞は勝てる。
ローテーションもレース間があまり空きすぎると行き脚が付きにくいのか結果が悪い。前走ダートもスピード競馬向きではないのか凡走だらけ。距離が長い芝1400mならという馬も行き脚がない証拠で消し材料。