前身は1953年に創設された「神戸杯」、1972年に「神戸新聞杯」となったが2006年までは芝2000mで行われていた。現行の芝2400m外回りとなったのは、2006年の馬場改修後、外回りコースができて2007年より2400mの戦いとなっている。阪神競馬場は外回りと内回りでは大きくレースの質が異なるし、芝2400m走となれば、本格化した3歳馬たちにとっては実力が発揮しやすい場所で、菊花賞トライアルとして春の一級の馬たちが復帰戦として選んでいる。
なお、3着の馬までに菊花賞の優先出走権が与えられる、デビューが遅れた夏競馬勝ち上がりの馬にもチャンスが与えられている。
昔から競馬をしている人は「神戸新聞杯の距離」と「京都新聞杯の距離と時期」は混同しやすい。
阪神競馬場の芝2,400m(外回り)で争われる。最後の直線も長く、そして坂もあり。本格的な大きなコースという印象。いかにしてスピードの出やすい道中で溜めて、最後の直線で勝負できるかですね。
※2020年は中京競馬場で開催、距離も2400mから2200mと短縮。大きくレースの質が異なるので注意。
神戸新聞杯の基礎データ
グレード | GⅡ |
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賞金 | 54,000,000円 メーターは同じグレード内での賞金額の高さを表しています。 |
レース条件 | サラ系3歳 (国際) 牡・牝 (指定) 馬齢 |
コース条件 | 2400m 芝・右外 |
神戸新聞杯のコースの特徴
阪神競馬場・芝2400mコースの特徴とレース傾向、データ分析
↑コースの傾向分析は上記ページで行っています。
クラシックディスタンスの距離ながら阪神競馬場芝2400mの重賞はこの神戸新聞杯のみ。概ね、瞬発力勝負になる為、道中はスローペースになることが多い。少しでもペースアップに乗ってしまうと最後に脚がピタリと止まるタフなコース。
4コーナーを回ってからの加速力が物を言うので、人気どころの馬が勝ってしまい固い決着になりやすい。枠順は道中バラバラとしたスローペースなため、これといった有利不利はない。
コース形状による有利不利は少なく、実力が反映されやすいコースと見ておきたい。
中京競馬場・芝2200mコースの特徴とレース傾向、データ分析
※2020年は中京競馬場での開催。直線に入って長い直線に中盤の坂と似ているが、阪神競馬場で行われたほうが本格的な馬の能力勝負になりやすい。中京の2200mならなんとか出し抜けの可能性も若干ある。
神戸新聞杯の過去10年の結果・ラップタイム解析など(2020年更新版)
神戸新聞杯の過去10年の勝ちタイム、ラップタイムなどの情報です。
また同コースの平均ラップタイムのグラフと比較して表示します。赤線が重賞競走になります。
あまりこのレースでの試行回数が多くないし、上級戦でしか使われないコースということでグラフ傾向は平均と変わりない。見ての通り、後半に一気にペースチェンジの山ができる瞬発力を要するコース。さらに距離もあることで道中急ぎすぎると脚が止まりやすい。
実力が発揮しやすい為、人気タイプが勝つ傾向が高い。
※なお、2020年は中京競馬場で行われるが、コースのタイプとしてはスローからの瞬発力が必要な部分で似ているところがある。ただ、タフさに関しては阪神競馬場のほうが上か?中京競馬場のほうがジリジリとしたペースアップになる。またコーナーが急なのでペースが上がらず楽な部分も。
神戸新聞杯のクワドラント適性
神戸新聞杯の馬券考察、予想対策
比較的固い決着が多いレース。人気薄を狙ってみても実力差があり、さらにコースによる紛れも起きづらいので勝負するだけ損といった印象。ダービー好走馬の休み明け戦として選ばれやすく、出てきたら素直に買いたいところ。逆にダービー凡戦の馬が巻き返すことはあまりない印象。それなら夏の上がり馬で強いと感じる馬を選びたい。
その他、夏の上がり馬では強い勝ち方など印象のある差し脚や、血統的に広いコースで強い馬を選びたい。
結局、そういった馬は人気になっているので人気の馬を少ない点数でしっかり当てられるかが重要。古馬G1で言えば天皇賞春のようなレースになりやすい。
※2020年はコース替わりとなるが、重賞レースの質としては変わりないので素質馬の秋始動レースなら逆らえない部分が大きい。