阪神競馬場・ダート1800mコースの特徴とレース傾向、さらにデータ分析による特徴分析を行います。ダート1800mのスタート地点はホームストレッチの坂下になります。つまりスタートしてから、まず名物の急坂を一回超えるコースです。
スタート地点から最初のコーナーまでは298.2mと短い方でしょう。しかも阪神競馬場のダートコースは小回りで、1~2コーナーの方がコーナーリングが急になります。
枠順の有利不利に関してですが、最初のコーナーまでが短いので、先手を取って距離ロスなく進める内枠有利に思えますが、データ的には優位性は出ていません。優位性があるとすれば偶数枠有利です。また大外枠もそれなりに結果を残しています。偶数枠が有利なのはゲートに収まる順番が後になるため、スタートダッシュが決まりやすいからですが、このコースはある程度1コーナーまでに気持ちよく走れるかも鍵になります。
ダートコースでは距離がありますので、タフな展開です。また2度のゴール前の坂があるものの、最後の直線は短いので、3コーナー辺りからペースが速くなる展開です。4コーナーで外を回らされると厳しくなりますので、そういった意味でのポジション争いもあって、タフなレースになりやすいです。
展開の紛れで前が残ることも多いものの、流石に1800mですのでスタミナがないと最後に馬群に沈みます。比較的固いレースになりやすいのもこのコースの特徴です。
阪神競馬場 1800m ダート・右の基礎データ
最初のコーナーまでの直線距離 | 298.20m |
---|---|
ゴール前直線距離 | 352.50m |
ゴール前直線坂 | 急坂 |
直線部分合計 | 約1021m |
コーナー部分合計 | 約779m |
コーナーの数 | 4個 |
コーナータイプ(3~4コーナー) | 大回り |
コーナーのR | 112 |
高低差 | 1.5m |
芝の種類 | ダート |
フルゲート | 16頭 |
幅員 | 22.0m |
このコースを利用する重賞レース
阪神競馬場・ダート1800mコースのラップタイム・データ分析
コースのラップ分析からどういったレースの質になりやすいか紹介します。
※データは2020年11月に過去10年間から取得したもの。
※PCIはターゲットのペースチェンジ指数、上がり3Fを分岐点とし50が中間、大きくなるほどペースアップ。
阪神ダート1800mの高低図
阪神ダート1800mのラップタイムグラフ
阪神ダート1800mの速度変化グラフ
判定「標準戦」:1コーナーの激しい先手争い、向正面で徐々にペースアップ
1つ目のポイントはやはり1コーナーまでの先行争いです。内枠のほうが前を取るには有利ですが、外枠の馬も押して先手を取ってくると包まれる可能性があり結果的にはどちらが良いとは見えにくいです。ここは出走各馬の出足の差をみたいですね。なお、スタートダッシュが付きやすい偶数枠有利は出ています。
向正面に入ってからは徐々にペースアップするタフな展開です。さらに最後の坂でもう一押ししないといけないので、スタミナとパワーのある馬の能力が発揮されやすいコースでしょう。そのため、固い決着が多い印象です。
阪神競馬場 1800m ダート・右のクワドラント適性
阪神競馬場・ダート1800mコースの特徴とレース傾向と攻略法
比較的固い決着が多いと感じるコースですので、馬券の的中はし易いかもしれませんが収支プラスになりやすいかというと疑問を感じる部分が多いコースです。人気馬に割って入る穴馬を探すのがなかなか難しいコースになると思います。
特に未勝利戦や下位条件戦では、同コースで好走している馬が普通に結果を出すことが多いです。
基本、逃げ馬や先行馬で決まりますが、逃げや先行が実力差で決まることが多く単純に逃げていつも馬群に沈むような馬はペースメーカーぐらいのイメージで下手に狙わないほうが、無駄な馬券を買わなくて済むので吉ですね。一方、差し馬系の場合はレースが運びやすい外枠に入ったほうが好結果に繋がりやすいと思います。コース形状で内枠有利に見えますが、実は外枠でも大丈夫と言うのは覚えておきたいです。
もう一つ、このコースで面白いのが他場からコース替わりの馬で過剰人気している場合です。例えば夏競馬で小倉のダート1700mを善戦して、そのまま秋競馬に入り、休養明けの馬(休養明け前は凡走)と当たるとやはり人気します。こういった馬は危険な人気馬になりやすいので、思い切って切りたいですね。
[その他の距離・トラック別特徴]
芝 | 1200m | 1400m | 1600m | 1800m | 2000m |
---|---|---|---|---|---|
2200m | 2400m | 3000m | |||
ダート | 1200m | 1400m | 1800m | 2000m |