前身は1953年に創設された「東京牝馬特別」。1992年に「府中牝馬ステークス」の名称となったが1996年のエリザベス女王杯の古馬開放に伴い、現在の芝1800mの競走となっている。2017年にはレース名が「アイルランドトロフィー府中牝馬ステークス」といやに長ったらしくなっている。

2014年からは優勝馬にエリザベス女王杯の優先出走権が与えられている。

G2戦ということもあり、秋の牝馬中距離以上路線の1戦目といった印象。前週の毎日王冠と同じコースなので、牝馬ならこちらを選択すれば勝ちやすいお得な牝馬限定戦。

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東京競馬場芝1,800mで争われる。東京競馬場の1800mと2000mはスタート地点がコーナー形状に近い変則コース。馬たちは実力がある程度ある馬で絞られているので、枠順と展開のアヤも意識したい。

府中牝馬ステークスの基礎データ

グレードGⅡ
賞金

55,000,000円

メーターは同じグレード内での賞金額の高さを表しています。

レース条件サラ系3歳以上 (国際) 牝 (指定) 別定
コース条件1800m 芝・左

府中牝馬ステークスのコースの特徴

東京競馬場・芝1800mコースの特徴とレース傾向、データ分析

↑コースの傾向分析は上記ページで行っています。

前週に秋競馬が開幕、同距離の重賞レース毎日王冠が行われるので馬場状態の参考にする人が多い。後述するが、毎日王冠よりも前半のペースは落ち着きやすい印象(おそらく牝馬限定で能力が一枚譲るため、なお強い牝馬は毎日王冠に出ることもある(毎日王冠→天皇賞秋のローテーション))。変則的なスタート部分から考えると内枠の馬のほうがスムーズな先手が取れて有利

ペースが緩みやすいので先行したほうが有利に違いないが、やはり標的にされて一瞬の脚で負けてしまうなら差される。東京競馬場の広いコースらしく、コースの紛れだけで勝ってしまうほど甘くはありません。

府中牝馬ステークスの過去10年の結果・ラップタイム解析など(2020年更新版)

府中牝馬ステークスの過去10年の勝ちタイム、ラップタイムなどの情報です。

全体を通して平均よりも速いペースで駆け抜けるタフな瞬発力勝負戦。前週の毎日王冠と比較すると前半のペースがより落ち着くので、最後の直線を向いてから瞬発力勝負の趣が強くなる

体力も必要だが、より一層加速力(一瞬の伸び脚)が必要とされるレースと考えたい。上がりの脚が33秒フラットぐらい必要になる。

府中牝馬ステークスのクワドラント適性

クワドラント適性:Tタイプ
とにかく最後の直線向いて33秒程度の末脚を披露することが必要。前半のペースはやや緩めになるのでスタミナやスピードはどっち付かずといったところ。流れ次第で前の馬が伸びて逃げ切り、前がバテたら後方の東京得意の馬が連動して伸びてくる。

府中牝馬ステークスの馬券考察、予想対策

まずは府中の芝1800mの変則コースということで枠順の有利不利は枠順確定後に確認したいところです。とはいっても、広い府中のコースですので東京得意の馬(終いが確実に伸びてくる馬は善戦します)。反対に東京コースになると弱い馬は難しいですね。

さらに牝馬の特性なのか?調子もやや大きいかも知れません。長期休養明けの馬が頑張れないことも多いですし、夏の重賞戦で好走してきた馬がそのままの調子でここでも善戦することが多いです。このあたりが波乱の要因の一つになりやすいですね。例年の勝ち馬をみても微妙な名前が上がっている印象です。

面白いのが脚質の連動性でしょうか?追込が決まる場合は2~3頭が一緒に追い込み、先行馬で決まる場合は中団より前から直線で引き離す競馬で決着します。狙い馬が定まったら、近い脚質の馬に流すというのも手ですし、脚質でBOX買いも使えそうです。

牝馬の活躍馬が何頭か出走しますので、上位人気でもオッズが割れることが多いですのでしっかりと府中適性を見極めて馬券を買いたいです。また、外国人騎手や長い直線でもしっかり追える騎手が乗っていればプラス要素と言えそうです。