厩舎はもちろんのこと、最近は「外厩先(ノーザンファームなど)」が競馬の予想ファクターとして幅を見せるようになってきた。G1レースがノーザンファームの運動会と揶揄されるようになってきて、スポーツ新聞などでも厩舎と外厩先で信頼度アップといった記事が書かれているようになっている。
果たして馬券考察において「厩舎」と「外厩先」を意識して予想するのが良いのか?考察した結果が面白かったので少し公開したい。
公開するのは、実は没になったデータだからなのだが、このように予想に使えるのではないか?と自分で考えたことを自分で試してみて、長年のデータで検証してみると面白い結果が出てくる。
まず予想アプローチだが・・・
「外厩先が良ければ結果が良い(事実)ので、外厩先を予想要素に入れるべきか?」
「厩舎も有名厩舎は結果が良い(事実)ので、厩舎要素を予想に入れるべきか?」
この2点になる。
「外厩先」と「厩舎」の過去の結果によってランク分けをして、それぞれに点数を与えて点数の高いものを買うということを続けるとどうなるか?チェックしてみた。生結果データを公開したい「ツールは馬王の回収率データ分析」を使っている。データはJRDBさんのデータを活用して自分なりにアレンジした。
「外厩結果」
ランク分けは5段階でAの方が良い外厩先(レース前の外厩先で結果を残しているところ)になる。
単勝や複勝の的中率は当然、Aになるほど結果がよく単純に予想する上では外厩先のデータがいいほうが結果も良くなる。ただし、回収率はA~Eまでほぼ変わらない。
ここから言えることは「もう外厩先の内容は予想の中に織り込み済みになっている。」外厩先が良ければ結果が良いのはみんな分かっていて、新聞欄にも書かれることが増えていて美味しい要素ではもうないということだ。
つまり長期間の回収率に関しては、意味をなさない要素になってしまっている。
「厩舎結果」
厩舎の結果も見てみよう。
こちらは1~9の9段階とされに分類が細かくなっているが、外厩と同じく良い厩舎は単複で結果を出している。しかしながら回収率は逆転現象で、実はマイナー厩舎を狙っている方が的中率は低いけど馬券回収率的には結果が良くなる。
外厩以上に厩舎というのは多くの予想家に見られていて「すでに厩舎は過剰人気」が続いていると言える。基本的に新聞には「厩舎コメント」などがふんだんに載るので、多くの予想家にとっては良い厩舎というのは過剰に人気してしまっていて、ここにエッジができる。
それ故、もし投資競馬を考えているならマイナー厩舎を加点するという方式が正しいといえる。
しかし、この厩舎の結果を反映するのは少し完璧ではなくて「できれば的中率と回収率がいずれも比例して良くなるデータ」というのが投資競馬には好まれる。的中率を犠牲にしないといけないのは、いまいち予想要素には入れたくないところだろう。
過去のデータを検証することで、今後の馬券に採用されないこともあるが、決して無駄にはならない。
今回の検証で私はいくつかのことを決めた。
- 外厩先と厩舎は私の予想法には現状取り入れない。新聞紙上のコメントも基本的に無視
- 他の視点で馬券期待度が同じなら、マイナー厩舎の方が美味しい馬券になると理解
実は特に外厩先のデータはまだ世間的には知られてなくて美味しいデータになると思っていたが、回収率的にはあまり意味を成さないと気づいただけでも収穫となる。
取り入れるデータの視点を変えれば、まだまだ外厩関連で使える要素もあるかも知れないので日々研究するが、少なくとも「ノーザンファームだから結果が良いので買おう!」なんてことは、馬券で勝ち組になる方法としては愚策と言えそう。