皆さんは馬券を買う時、何点購入など決めているでしょうか?恐らく多くの方はレースによって買う点数が変わって来るのではないか?と思います。
例えば馬連を購入する時、軸は決まったけど紐が自信ない3点に絞りたいけど4点まで流し購入したとしましょう。
購入馬券 軸→紐1、紐2、紐3、紐4の4点買い
上記は例ですが、馬連で当たる可能性があるのは同着の場合を除くと必ず1点しかありません。つまり自分が購入した内3点の馬券は買った時点でハズレが確定しています。選挙では有権者の投票で当選しなかった候補者に投じた票を死票という言葉を使いますが、馬券でも当たらない投票は死票ですよね。
私は長く競馬をやってきて、多すぎる多点買いはしたことはない(例えば全頭流しなど)ですが、点数を増やすのは上記死票が出てくるので確実に効率の悪い買い方だなとずっと感じていました。ただ感じていただけで本当かどうか調べたこともないし、毎レース馬連1点買いで勝負しても正直全く的中しません。
参考に14頭立てレースがずっと続くとして、馬連1点買いだとどうなるでしょうか?
14*13/2=91点→1/91*100で確率が一緒なら約1.1%しか当たりません。当たりやすさの確率を見なければ的中率1.1%程度と100レース買っても当たるか当たらないかの状況になります。
死票を買うことは効率が悪いと考えがちですが、確かに当たらない馬券を買っている事実はありますので期待値がそのレースで相対的に悪いものを買うことになります。しかしながら、他のレースで期待値がもっと下しかないレースで買うよりもひょっとしたら期待値が高まっている馬券を買っているかもしれないので、実は期待値や回収率を考えれば悪い行為ではないです。
点数を絞ることで的中率が大幅に低下することで、継続的に馬券を買うことを考えた場合ドローダウンが大きくなり資金のパンクや精神的なダメージのほうが大きいかもしれませんね。
こう考えると死票を買うことは収支損益の波の平準化に繋がります(的中率アップ、回収率ダウン)。
イメージとしては点数を絞ると赤になりやすく、点数を増やすと青に収益曲線がなりやすい。赤のほうが理論上期待値を高く出来るので、なるべく赤側で波を緩やかにしたいですね。
理屈では死票を買う買い方しても悪くはないのですが、理論的には絶対に当たらないものを買っている行為も許せないものがあります。
ですので、個人的な提案としては死票を買わないレベルまで絞る多点買→多券種買など面白いと思っています。
「結論」
- 死票が入る多点買いは同じレースで確実に期待値が悪いものを買っていることになる
- レース間の比較では実は期待値が高いものを買っている可能性
- 期待値が100%を上回るのではあれば、別に何点買ってもいいがそんな簡単に期待値100%以上の買い目はない
- 死票を買う行為は損益計算の波の平準化と回収率(プロフィットファクター)はダウン
死票問題から考える、投票点数
死票の話は私が今までレースに合わせて、いろいろな投票行動(1点買い、流し、BOX)を取ってきましたが、結局どれが正解なんだろう?と考えた時にいつもテーマになります。結局は多点買い(死票が増える買い方)は的中率は高まりますが、回収率や期待度は下がります。
先程のイメージ図で赤側で波を緩やかにしたいで、答えとして多点買→多券種買と書きました。
もう少し具体的に見ていきたいと思います。
まずJRAで現在レース単位で発売されている馬券の種類は「単勝」「複勝」「枠連」「馬連」「馬単」「ワイド」「三連複」「三連単」の8種類になります。これをうまく活かします。
最初の例で馬連の4頭流しの馬券がありますが、軸は決まっていて自信がないから4頭流しにしていました。この場合、軸の一頭が「美味しい馬」と本当に自信があるなら「単勝」「複勝」で買うだけでも良いかもしれません。
実は「2頭目の美味しい馬」がいるんだと言う場合は「4頭流しをやめて2頭で「馬連」「馬単」「ワイド」を買えばワイドの保険馬券に馬単のボーナス馬券も出来上がります。全部当たる可能性もあり、死に票は出ません。
その上で「この馬来たらどうしよう」と感じるのであれば「三連複」や「三連単」を含めて多券種で購入します。特に「三連複」は多券種買いには使いやすい馬券と感じます。また美味しい馬が多い場合は、三連系を買うほうが回収率的に高いものを買えている可能性が高いです。
「死票問題」があるので、なんだか多点買いは釈然としないという方は是非、多券種買い(全ての馬券種を活かす)という考えで、死票をできるだけ少なくするというのを考えてみると良いかもしれません。
本当にやってはいけないことは死レースを買うことだ!
個人的には死票を買うのは利益は下がるけど、波の平準化をさせることが出来るので悪いとは思っていません。実はレース別で見ると「積極的に回収率が高くなりそうな美味しい馬が多いレース」と、「どの馬買っても控除率を持っていかれるだけのレース」があります。
本当にやってはいけないのは「どの馬買っても控除率を持っていかれるだけのレース」です。
これはどういうレースかと言うと「大衆の心理であるオッズが正確に反映されている状況のレース」ですね。つまり「狙った馬が意外にオッズが低い(他者を出し抜けてない状況)」です。
馬の名前が回収率になっているとします。
「65」「80」「45」「94」「78」「82」「72」「65」「72」「86」
上記の10頭立てのレースはどれ買ってもマイナスになる状況。こういうレースはケンすべきです。反対に
「110」「80」「20」「94」「30」「82」「103」「45」「72」「86」
こういったレースなら2頭単勝買ってもいい状況レベルで美味しい馬がいるレースです。出来れば死レースに投じないで、下の状況のレースでしっかり美味しい馬にベットしたいところです。もう一つさらに言えば上記のようなレースであっても100%以上の回収率になっているのが見抜けないなら買うべきではありません。この見抜く力は馬券師の予想の力とも言えるでしょう。
出来る限りこういった状況の「美味しい馬」を見つける努力は続けていきたいところです。
死票には多馬券種買いで、死レースにはしっかりしたレース選別で向かいたいところです。