1971年にニュージーランドのベイ・オブ・プレンティレーシングクラブからカップの寄贈を受けて「ベイオブプレンティレーシングクラブ賞グリーンステークス」が行われたのが前身、1983年に「ニュージーランドトロフィー4歳ステークス」として東京競馬場で行われていた。
競走時期の変更は「NHKマイルカップ(G1)」が1996年に創設されたことで、そのトライアル競走として4月後半に変更、その時点では芝1400m(東京競馬場)での開催だった。トライアル競走になったことで3着以内にNHKマイルカップの優先出走権が与えられている。
現在の中山競馬場で行われるようになったのは2000年。同時に開催時期も4月の前半となり距離は芝1600m競走となった。3歳限定戦で世代の中でクラシックG1を目指さない路線の激突となる。
ベイ・オブ・プレンティはニュージランド北島にある地方の名前。タウランガという都市に競馬場がある。レース名が長いので「ニュージランドT」と訳されることが多い。
中山競馬場芝1600mで争われる。おにぎり型を約1周するという特殊コース。特殊なのにマイル競走ということで重賞競走は多い。
ニュージーランドトロフィーの基礎データ
グレード | GⅡ |
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賞金 | 54,000,000円 メーターは同じグレード内での賞金額の高さを表しています。 |
レース条件 | サラ系3歳 (国際) 牡・牝 (指定) 馬齢 |
コース条件 | 1600m 芝・右外 |
ニュージーランドトロフィーのコースの特徴
中山競馬場・芝1600mコースの特徴とレース傾向、データ分析
↑コースの傾向分析は上記ページで行っています。
毎度おなじみの変則コース。このコースを紹介するときの定番がスタートからすぐにコーナー部を回っていくことで距離ロスが少なくなる内枠有利という部分があります。ただ、中山競馬場の開催スケジュールは暮れの開催から年始の金杯時期があり、1開催休んでまた中山という開催が進んだ最後の方になっています。
最後の直線で馬場の3分どころまではちょっとデコボゴが見えてくる程度になっていれば、4コーナーで素直に外に出せるほうが伸びているように見えます。内突きを狙う騎手もいますが、その場合は馬が緩い馬場を気にしないタイプでないと厳しいかもしれません。
さらに3歳馬限定のこのレースは、レースを覚えていない馬も多く前半から頑張ってしまう馬も多いです。追い込みは届きませんが、途中で掛かって脚を使っても厳しいコースになっています。
過去の上がり3Fだけではこのレースに限っては結果に反映されにくく、荒れる要素を含んでいるコースと言えますね。
ニュージーランドトロフィーの過去10年の結果・ラップタイム解析など(2021年更新版)
ニュージーランドトロフィーの過去10年の勝ちタイム、ラップタイムなどの情報です。
※2011年は震災の影響で阪神競馬場での開催。
このコースは他の瞬発力を要するコースとは対照的で、ラップタイムをみても一定なリズムになります。さらに前傾ラップを築きやすく、ある程度のスピードに付いていってもうひと粘り出来るような馬に軍配が上がります。NHKマイルカップの前哨戦ですが、明らかにレースの質は異なると見ていいでしょう。
東京競馬場でヨーイドンの末脚勝負で実力を発揮する馬には苦手なタイプのコースです。
ニュージーランドトロフィーのクワドラント適性
ニュージーランドトロフィーの馬券考察、予想対策
このコースで行われる重賞戦は荒れる場合が多いですが、この重賞もその一つですね。さらに3歳限定戦ということで馬が掛かりやすく、おしまい止まる馬、その止まった馬に合わせて伸びない馬など不可解な凡走も見られます。馬場も荒れてきている頃で、少しでも馬場が緩いとやる気を出さない瞬発力で伸びる馬は割引きたいです。
特に東京コースでヨーイドンで強い勝ち方をしてきた馬は、このコースは明らかに苦手コースなので人気しているなら思い切って切っていきたいですし、コースの利であったり、パワーや悪い馬場でも強さを発揮している競争心の強い血統などは狙い目ですね。血統理論で言う集中力タイプの馬が狙い目になります。いわゆるレースが激しくなればなるほど、レースに合わせて頑張っちゃうタイプですね。
3歳戦なので、過去のレースではまだどういったタイプなのか分からないかもしれませんので、血統面でチェックしてみてもいいでしょう。
まだまだ過去の戦績だけでは、どの馬が強いのか判断しにくいところにこのコースでの重賞競走です。思い切った馬券戦略で狙い馬を定めたほうが美味しい馬券をゲットできそうです。