前身は「阪神4歳牝馬特別(報知杯桜花賞トライアル)」で1967年に創設。2001年の馬齢表記の国際基準への変更(4歳→3歳など)に伴って、レース名が「報知杯フィリーズレビュー(桜花賞トライアル)」となっている。もともと定量戦だったが馬齢重量に変更。報知杯がついているが一般的にはフィリーズレビューと呼ばれている。
fillies(フィリーズ)には「雌の若駒」の意味があり、2歳のG1戦でもジュベナイルフィリーズと名付けている。revue(レビュー)ももとはフランス語で意味は演劇など。「雌の若駒の競演」といった意味のある名称になっている。
阪神競馬場がある宝塚市は歌劇団でも有名で、ここでもレビューrevueなどは使われているので、宝塚にちなんで阪神の雌の若駒レースにはこういった名前が付けられているのかもしれない。
なお、1~3着には桜花賞の優先出走権が与えられるので、牝馬クラシック(桜花賞)を狙った馬が虎視眈々と出走する。
阪神競馬場芝1400m(内回り)で争われる。重賞戦ながら内回りというのには注意。阪神競馬場は内回りと外回りで随分とレースの質が異なる。
フィリーズレビューの基礎データ
グレード | GⅡ |
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賞金 | 52,000,000円 メーターは同じグレード内での賞金額の高さを表しています。 |
レース条件 | サラ系3歳 (国際) 牝 (指定) 馬齢 |
コース条件 | 1400m 芝・右 |
フィリーズレビューのコースの特徴
阪神競馬場・芝1400mコースの特徴とレース傾向、データ分析
↑コースの傾向分析は上記ページで行っています。
コース形状としては内枠の先行可能な馬がレースをしやすいコース。最初のコーナーまでは芝1200mまであるが、その点であまり掛かり気味にならないように馬を抑えるシーンが多い。気持ちよく先行できる馬が有利に運びやすい。
フィリーズレビューは牝馬の若駒でレース経験が少ないこともあり、枠順では後入れの偶数枠の方がラッキー。
桜花賞出走を狙って多頭数になるため、結構勝負にならない馬も走っている。そういった馬が掛かり気味に前に行ってしまうので終盤になって凡走、内にいた馬は被せられて壁ができてしまい厳しい場合が多い。そのため4コーナーで距離損があっても外目に出して、馬の能力を発揮させる騎乗が必要。
コース的にも競馬がやや忙しく、展開や位置取りのアヤで波乱の結果になりやすい。出来ればジリジリと長い脚を使える馬を狙って、4コーナーと直線が地味でも伸ばせる馬や血統を狙いたい。
フィリーズレビューの過去10年の結果・ラップタイム解析など(2021年更新版)
フィリーズレビューの過去10年の勝ちタイム、ラップタイムなどの情報です。
どちらかと持久戦で長くいい脚を使える馬に合っているコースラップ。阪神競馬場は外回りが出来てから内外でレースの質がハッキリと異なるので注意したい。
外回りコースならラップグラフに2つの山ができるが、こちらは出来ていない。速い上がりなどは気にしなくてもいい。
フィリーズレビューのクワドラント適性
フィリーズレビューの馬券考察、予想対策
G2戦ながら、牝馬若駒限定、阪神内回りコースなど荒れやすい要素がたくさんあるレース。さらに桜花賞出走を狙って多頭数になるため、出走馬も玉石混交となる。人気薄の馬の中に、目立たないが強い馬と、1勝クラスで今後も勝てなさそうな馬が混じっているので見極めが必要。予想には一頭づつ時間を掛けて検討したい。
レース的には差しや追い込みがよく決まっているようだが、基本的には先行有利のコース。差しが決まる理由としては、あまり強くないレース経験の少ない馬がハイペース気味に進んでいって4コーナーで早くも沈んでいるからと考えられる。追い込み馬はそういった馬を捌きながら進まないといけないので、ちょっと早めに4コーナーで押し上げて外に出しても直線もしっかり走れるような馬を軸にしたい。
穴馬は勝ちはしなくても、最後の直線で最後接近できるような馬。桜花賞の権利を取るため一発狙いの騎乗も見られるのでローテや陣営の考えなども考慮して狙いたい。
また切れ味はあってもなくても良いが、相手なりに実力を発揮できる基本的な高い能力は必要となっていて、ここで善戦する馬はのちのちでもスプリント戦や牝馬限定の重賞戦などで活躍している馬が多い。
馬券の買い方としては絞りにくいと思うので、軸になる一頭を決めて幅広く気になる馬は抑えておいたほうが精神的には良さそうなレース。