創設は1965年。もともとはダートコースの重賞だった。それ以降は中京競馬場での開催は変わらなかったが、開催時期が夏競馬になったり、使われるコースがかなり変遷がある。

現在の3月の中京開催になったのは大阪杯がG1に格上げされた2017年。主催側の都合でいろいろと条件が変わっていたレースが、ようやく大阪杯の前哨戦として定着しそうな雰囲気はある。

なお読み方は「金鯱賞(きんこしょう)」。もちろん、名古屋城のシンボル「金の鯱(しゃちほこ)」から来ているが、「きんしゃちしょう」と読み違える人が多い。

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中京競馬場芝2000mで争われる。直線部分が長く、最後の直線も坂ありで結構本格的に体力勝負になる。

金鯱賞の基礎データ

グレードGⅡ
賞金

62,000,000円

メーターは同じグレード内での賞金額の高さを表しています。

レース条件サラ系4歳以上 (国際)(指定) 別定
コース条件2000m 芝・左

金鯱賞のコースの特徴

中京競馬場・芝2000mコースの特徴とレース傾向、データ分析

↑コースの傾向分析は上記ページで行っています。

中京競馬場は中央4場ではないが、最後の直線が400m以上とながくさらに坂もあるというタフなコース。先行逃げ切りが容易ではないので注意したい。

なお直線が長いため、反対にコーナーが急なので出来ればコーナリングは膨れないよう内を通りたいところ。スタート後はコーナーまでに隊列をしっかり組みたいので、先行したい場合は内から中枠ぐらいの方が優勢。内で逆に下げると、コーナーリングで結構後方まで下がることが多い。

また3~4コーナーも急なため最後の直線に入るまでは下手に外から押し上げる馬もいない。焦って押し上げる騎手は下手な騎手(重賞レースになれてない騎手が多い)なのでよく覚えておきたい。

直線の押し合いで横いっぱいになってから、坂を駆け上がって最後にもうひと伸び出来る馬が最終的には馬券圏内に入っている印象。それは脚質に関係なく感じられる。

金鯱賞の過去10年の結果・ラップタイム解析など(2021年更新版)

金鯱賞の過去10年の勝ちタイム、ラップタイムなどの情報です。

※2011年までは5月末開催、2012~2016年までは11月末~12月頭の開催。

他のレースに比べるとさすが重賞戦だけあって、大きくペースアップした道中になる。しかも後半まで勢いは止まらないので、中距離走でもタフな馬が最後まで走りきれる。

後半に少しだけ山が見えることからも、残り3Fでしっかり切れるような馬が好成績。

金鯱賞のクワドラント適性

クワドラント適性:OTタイプ
G1大阪杯の前哨戦になったことで一気にG1級の「OT」適正がある馬の活躍レースとなった。タフさに瞬発力が求められる、いわゆるチャンピョンコースと同じ適性が必要。ダービーやジャパンカップといった東京2400mのG1で好走するような馬を狙いたい。

金鯱賞の馬券考察、予想対策

2017年からはG1昇格となった大阪杯の前哨戦の位置づけになったので、それ以前のレースからは出走馬の毛色が変わっていることには注意したい。今は春の有力古馬の始動レースとして扱われている(過去は中央4場以外で重賞制覇を狙うG2ウィーナーとかが多かった)。

各馬にとっては本番は次の大阪杯なので若干余裕残しの仕上げに必然的になる。余裕残しであっても初戦から力を出している馬なのかは気にしておきたい。

レースは結構タフな印象で、しかも直線入ってからのヨーイドンレース。広い直線で瞬発力を活かせるコースなので、上がり3Fなどが速いキレ馬の活躍どころ。

東京競馬場で強い馬であったり、調教などでしっかりとタイムを出して切れ味の鋭さを見せる馬を素直に狙いたい。また出遅れぐせなどがあって、他のコースでは力を発揮できなかった馬の巻き返しや左回りが得意な馬もいるので過去の戦績はチェックしたいところ。