創設は1964年。当初から3歳限定の重賞競走だった。現在の皐月賞と同じ舞台になったのは1984年から、そこからは継続して同条件で行われている。また皐月賞トライアルレースとして1~3着馬に皐月賞の優先出走権が与えられる。

「弥生」は3月の陰暦の呼び名。皐月賞の皐月は5月の陰暦というのもあり、ステップレースとしては分かりやすいレース名。

かなりの馬が、ここからクラシックに向けて直結する結果を残しているため、クラシックを占う重要なレース。

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中山競馬場芝2000m(内回り)で争われる。皐月賞と同じコース。大舞台に備え得意コースならば出走。もしくはダービーも見据えて違うレースを使う馬もいる。

弥生賞の基礎データ

グレードGⅡ
賞金

54,000,000円

メーターは同じグレード内での賞金額の高さを表しています。

レース条件サラ系3歳 (国際)(指定) 馬齢
コース条件2000m 芝・右

弥生賞のコースの特徴

中山競馬場・芝2000mコースの特徴とレース傾向、データ分析

↑コースの傾向分析は上記ページで行っています。

クラシック牡馬三冠の第一弾皐月賞と同じコース。クラシックの3つのレースはそれぞれ違った表情を見せるコースで、こちらは高低差があってタフな小回りコース。当然、コースの向き不向きが出てくる。

なお、2歳G1に昇格したホープフルステークスも同コースとなる。

多頭数になると外枠の馬は、小回りコースの特徴から外を回って距離損が起きやすい。さすがに横綱相撲で勝てるようなコースではないので注意が必要。後方に下げて、4コーナーで外を回るような騎乗も、脚を余して惨敗するので厳しい。

4コーナー手前からのペースアップについていける脚と、更にそこから最後の直線でもうひと伸びするようなタフな競馬に強い馬を狙いたい。逆にスローペースからの瞬発力で強い馬は苦戦。

弥生賞の過去10年の結果・ラップタイム解析など(2021年更新版)

弥生賞の過去10年の勝ちタイム、ラップタイムなどの情報です。

弥生賞に関してはレースが少頭数になることもあり、ややレースがスローペースに落ち着く模様。そのため、多少なりとも瞬発力勝負に傾きやすい。これは毎回、頭数によって変わってくるのでレース前にチェックしておきたい。

皐月賞はフルゲートなのでよりこのコースの特徴に近くなるが、前哨戦で少頭数ならスローペースになるので瞬発力だけの馬で走れそうなイメージ。

弥生賞のクワドラント適性

クワドラント適性:Nタイプ
中山の芝2000mは典型的な「OH」コース。しかしながら弥生賞は皐月賞切符を狙ったレースで、各馬失敗したくない思惑がある。少頭数にもなりやすく、展開が緩やかな印象。「OH」から「Oはスローペースで落ち着き」「Hは少頭数」からその傾向が消える。残念ながら適正をあまりみて考えない方が良さそう。逆に皐月賞と同コースなのにリンクしない部分があることに注目。

弥生賞の馬券考察、予想対策

弥生賞の舞台が皐月賞と同じなため、中山のタフなコースが合いそうな馬が人気になる傾向。ただし、レース自体は少頭数でペースが落ち着きやすいので、瞬発力系の馬でもなんとかなることも多い。ただ、多少の自在性は欲しく4コーナーで後方から押し気味で付いていけないようでは直線厳しい。

思っている以上にスタミナがない馬でもなんとかなっているレースというのは気にしておきたい。

この時期の牡馬はどんどん成長しているところなので、過去のレースの戦績だけで考えると失敗しやすい。能力馬がぐいっと力をつけてくる時期なので、新星の期待ホースが2歳で善戦している馬と当たっているなら、新星の馬の方を狙ったほうが馬券期待値が高い

少頭数になる中、ここを使ってくるのはクラシックに向けて切符を確保できる可能性があると見込んで使っているわけなので、実績が少なくても期待されている馬は走る可能性が高い。

中山の2000mはタフなコースと言われているが、このレースの質はそれ程タフにはならないというのも頭の片隅に入れておきたい(皐月賞は逆の傾向でタフになりやすい)。