もともとは3歳牝馬限定の秋華賞の前哨戦として秋の東京開催2000mで行われていた。創設は1953年と古い。重賞名の通り牝馬限定競走は受け継いでいたが、東京競馬、中山競馬などを移動しており、2000年に札幌競馬場の芝1800m競走として、夏競馬の牝馬重賞戦に定着している。
馬齢は3歳限定だったが、現在3歳以上と古馬にも開放しており、秋競馬に向けて実力馬達の出走も見られるようになっている。
なお、3歳牝馬限定戦でクイーンカップというものがあり、それと混同しやすいので注意。クイーンカップは3歳春の牝馬クラシック戦線の前哨戦の位置づけ。
札幌競馬場芝1800mで争われる。夏競馬らしい、小回り洋芝コース。
クイーンステークスの基礎データ
グレード | GⅢ |
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賞金 | 36,000,000円 メーターは同じグレード内での賞金額の高さを表しています。 |
レース条件 | サラ系3歳以上 (国際) 牝 (特指) 別定 |
コース条件 | 1800m 芝・右 |
クイーンステークスのコースの特徴
札幌競馬場・芝1800mコースの特徴とレース傾向、データ分析
↑コースの傾向分析は上記ページで行っています。
スタートしてから1コーナーまでの距離が短いのが特徴的で先手を取るなら内枠・偶数枠が有利。洋芝でタフなコースなので外枠から中途半端に外を回る走り方は重賞レベルではよっぽど抜けてないとしんどくなる。夏場の牝馬限定戦ということを考えても、中途半端な乗り方は厳しい。
レース展開としては3コーナーあたりから、ジリジリとスピードアップして最終コーナー回ってからの切れ脚では間に合わないので、タフな洋芝をしっかり頑張れるようなタイプが向いている。
4歳馬以上だと、過去に夏の滞在競馬が向いていて好走していた馬が再び目覚めることも多い。
差しや追い込み体質の馬は4コーナーでは外を回っているようでは届かないので、内側で馬群をさばく必要がある。重賞レベルの激しいレースで内を付けないような騎手にはやりにくい芸当だと考えたい。
クイーンステークスの過去10年の結果・ラップタイム解析など(2020年更新版)
クイーンステークスの過去10年の勝ちタイム、ラップタイムなどの情報です。
※2013年は函館競馬場で開催
重賞レベルで開幕週に当たることもあって道中は速いスピードになる。ただ、結局は後半もコーナーリングでゴールまでうまくエスコートすれば、追い込み馬が届かないので速いペースにもついていける馬を選びたい。ラップタイムを見てもわかるように上がりの切れ味は要らない。
ジリジリと脚を伸ばすタイプであったり、洋芝・小回りが如何にも向いている馬の巻き返しがよくある。また毎年ラップにばらつきがあるのも特徴。騎手の判断次第でペースアップの場面がコロコロ変わる。それを見てもハンドリング能力の高さが勝敗を分けそう。
クイーンステークスのクワドラント適性
クイーンステークスの馬券考察、予想対策
能力的に評価が高い人気馬が外枠に入ってきたら、コースの不利で飛びやすいレース。特に行き脚のない馬だったらかなり距離損だったり、勝負どころで馬群をさばく不利があることを考えておきたい。
反対に内枠を引いた穴馬は狙い目となり、スムーズな追走から4コーナーで先手を取って追い出せば一発がある。
3歳以上のレースとなるが、この時期の重賞に出てくる3歳牝馬はお姉さんと当たったらやや力不足なことが多い。強い馬はしっかり夏に休養をとって秋のクラシックに備えるはずなので、3歳の昇り馬的な馬は危険視したい。
逆に重賞レベルでいまいちぱっとしなかった馬が、北海道の滞在競馬で気持ちよくレースを走れて好走する例が多いので人気でも狙っていきたい。ここ目標に調整してきた馬もローテーションから見受けられるので、そういった馬は素直に体調が良いはずなので消さずに抑えておきたいところ。
クイーンステークスを勝った馬は後のレースで人気するが危険な人気馬になりやすいので、能力よりも体調であったり、枠順や適性といった部分が大きいレースと考えたい。