創設は1951年。もともとハンデキャップ競走でG2レースだったが、2000年の変更でG3戦へと降格。阪神競馬場改修後の2006年からは外回りコース使用で芝1800mに変更、負担重量も別定となる。

さらに2012年には開催時期が今の6月へと繰り上げになり、距離も同時に内回りの芝2000m戦となっている。過去に幾度もレース条件が変わっている重賞競走で、今後もレース体系見直し時には都合よく変更される可能性はあり。

ただし「鳴尾記念」の由来は「鳴尾競馬場(西宮市)」に由来しており、阪神競馬場がもともとあった場所であるので、今後も阪神競馬場での鳴尾記念開催は変わらないだろう。

naruokinen_course

阪神競馬場芝2000m(内回り)で争われる。阪神競馬場は内回りと外回りでレースの質がかなり違うので注意。

※2021年は京都競馬場改修による開催割変更のため中京競馬場での開催。

鳴尾記念の基礎データ

グレードGⅢ
賞金

41,000,000円

メーターは同じグレード内での賞金額の高さを表しています。

レース条件サラ系3歳以上 (国際)(特指) 別定
コース条件2000m 芝・右

鳴尾記念のコースの特徴

阪神競馬場・芝2000mコースの特徴とレース傾向、データ分析

↑コースの傾向分析は上記ページで行っています。

最近では大阪杯のG1昇格で、阪神競馬場の内回りが大きなレースとして使われることも多い。外回りは直線入ってからの瞬発力勝負がメインだが、内回りは先行力も必要だし、最後に坂があるので、そこで止まらないような馬力も必要。

内枠偶数で先行馬が楽にレースを運べそうなら、一番狙いたいコースとなる。しっかりとした先手を取れる先行力に、道中のやや速いペースにバテずについていける追走力、直線向いてから厳しい時に坂があっても、伸び脚が止まらないという三条件が必要なコース。

重賞クラスではコース適性も重要で、最後に坂がある競馬場でしっかり走りきれている馬に適正がある。

なお、少頭数での開催の場合は外枠が良い結果になっている。多頭数と少頭数で枠順の有利不利は分けて考えたい。

中京競馬場・芝2000mコースの特徴とレース傾向、データ分析

※2021年は中京競馬場での開催。

鳴尾記念の過去9年の結果・ラップタイム解析など(2021年更新版)

鳴尾記念の過去8年の勝ちタイム、ラップタイムなどの情報です。

※芝2000m内回り使用は2012年から、2021年は中京競馬場で開催。

向正面の途中からジリジリとペースが上がっていくというタフなレースになりやすい。そのため、道中のペースが上がっても無理せずついていけるようなタフな血統が有利。逆にスローペースからの瞬発力で勝ってきた馬には向かないレースとなっている。

6月開催の最初の週にあたるため、馬場は絶好馬場になることが多い。梅雨入り間近だが、良馬場開催が多く、前有利で自然とペースが上がる。

※2021年は中京競馬場での開催のためラップタイムはあてにしづらい。

鳴尾記念のクワドラント適性

クワドラント適性:OHタイプ
鳴尾記念はスケジュールの狭間的な部分に予定される重賞レースでメンバー構成が重賞ウィナー狙い(2戦級)が多い。またレース適正にも内回りで漁夫の利的な勝ち方が狙われる。向こう正面からペースアップしてコーナーワークと粘り腰が問われやすい。阪神、中山の中距離で末脚のある馬は、こういうタイプのレースに強い。いわゆるグランプリホース系。

鳴尾記念の馬券考察、予想対策

裏開催では安田記念が行われている中での、重賞レース。メンバーは玉石混交になりやすい。順調な実力馬ならG1レースをターゲットにローテーションを組むはずなので、こちらはやや一枚落ちの馬か昇り馬の出走が多く、能力比較が非常に難しくなるレース

また少頭数と多頭数ではレースの質が異なることが多く、どちらもタフなレースにはなるが少頭数なら有力馬がレースがしやすい。多頭数になると4コーナーでゴチャ付いたり、外を回って後方馬が届かないことが多く、ポジション取りで勝ち抜ける可能性もある。

あまり多くの馬を拾いすぎると馬券が多くなるレースなので、狙い馬を絞って軸に検討。レースのアヤで来なければ諦めるぐらいの割り切った馬券の買い方を推奨。

軸の条件としては「先行できる馬力のある馬」「枠順に恵まれる(多頭数なら内枠偶数、少頭数なら外枠がレースがしやすい)」あたりにしておけば、流し馬券でレースを楽しめる。