小倉競馬場・芝1800mコースの特徴とレース傾向、さらにデータ分析による特徴分析を行います。スタート地点はホームストレッチの中程から最初のコーナー(1コーナー)までは272mと短めです。そこから馬場を一周して、最後の直線は293mと短いです。
小倉競馬場は2コーナーが一番高い部分ですので、このコースではスタートしてから1コーナーに入る付近で上り坂がやってきます。そして直線も短いとなると外の馬は先手を取るのは非常に厳しい、しかしながら小倉競馬場は先手必至の競馬場となると相当外枠不利が考えられます。
そこで10年程度のスパンでデータを出してみると、やはり勝率や連対率では内枠の有利が伺えますが、あれれ?となるのが回収率かもしれません。そうなんです。外枠不利は周知の事実ですので、既にオッズに反映されているんですね。むしろスタートしやすい偶数枠は評価がまだ少ないともいえます。
脚質で言えば圧倒的に逃げ馬が有利、2コーナーで一旦ペースが緩むので向正面で仕掛けづらく逃げ馬にとってレースがしやすいといえます。一方、外枠を引いてスタートから前にですので先頭を取らないと外外を走るので距離損なので、戦略としては向正面の直線でのマクリ戦法ぐらいしかありません。
なお、この距離より100m短い小倉芝1700mが毎年1レースほど行われています。スタートからコーナーまでの距離が100m短く、さらに1コーナーへは殺到気味のレースになります。こちらは2コーナーでもあまりペースが落ちないといった印象もありますね。1レースしかしないのであれば1800mに統一して欲しいものです。
小倉競馬場 1800m 芝・右の基礎データ
最初のコーナーまでの直線距離 | 272.00m |
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ゴール前直線距離 | 293.00m |
ゴール前直線坂 | 平坦 |
直線部分合計 | 約944m |
コーナー部分合計 | 約856m |
コーナーの数 | 4個 |
コーナータイプ(3~4コーナー) | 小回りスパイラル |
コーナーのR | 136 |
高低差 | 3.0m |
芝の種類 | オーバーシード |
フルゲート | 16頭 |
幅員 | 30.0m |
このコースを利用する重賞レース
小倉競馬場・芝1800mコースのラップタイム・データ分析
コースのラップ分析からどういったレースの質になりやすいか紹介します。
※データは2020年8月に過去10年間から取得したもの。
※PCIはターゲットのペースチェンジ指数、上がり3Fを分岐点とし50が中間、大きくなるほどペースアップ。
小倉芝1800mの高低図
小倉芝1800mのラップタイムグラフ
小倉芝1800mの速度変化グラフ
判定「標準戦」:スタート後の先行争いは激しいが、その後は一定したペース
スタート後は上り坂に関わらず先手争いでペースが上がります。ただしその後は一定ペースなのでどの馬にとってもレースはしやすいかもしれません。もちろん2コーナーまでに先手を取れれば有利です。
あまり強い馬がいない条件戦が多いこともあり、展開のアヤで人気薄の馬にもチャンスあり。
小倉競馬場 1800m 芝・右のクワドラント適性
小倉競馬場・芝1800mコースの特徴とレース傾向と攻略法
内枠有利の標準的なコースです。すでに多くの予想屋に知れ渡っていますし、競馬新聞では枠順前に予想しないといけないので厳しいですが、競馬新聞の予想印とレース当日はオッズの歪みが出ているのが分かると思います。
ですので、単純に内枠有利というだけで内枠を買っているだけでは馬券で勝てません。
コース理論が非常によく結果に反映されるのに、そのとおりに馬券を買っていると大衆の考えと結局一緒になって意外に勝てないという皮肉なコースです。
単勝人気別の状況を見てみて下さい。回収率で見ると6~9番人気あたりの馬が人気馬よりも回収率でも高く、単純に1~5番人気を買い続けるより、6~9番人気の大駆けに期待するほうがプラスになる可能性が高いといえます。
当然、的中率は下がりますのでこういった馬たちに賭け続けるのは苦しいところですが、それでも他場の他のコースに比べると走ってくれる可能性が高まるのが小倉芝1800mの特徴です。
単勝オッズで言うと20倍代付近の馬に勝負したい要素があるかが注目ですね。後はマイナー馬主と言いますか、ぱっとしない血統の馬(人気しづらい)が普通に買えるレースがたくさんあるので、血統信者の盲点を付くというのもいいでしょう。いずれにせよ中央4場とは切り替えて馬券購入に挑みたいところです。
小倉馬券巧者がたくさんいるというのはうなずけますね。
芝 | 1200m | 1800m | 2000m | 2600m |
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ダート | 1000m | 1700m | 2400m |