現在の「阪急杯」に改称されたのは1960年。前身は「阪神記念→宝塚杯→阪急杯」という流れで名称変更がされている。1996年の短距離(スプリント系)重賞の体系整備に伴い、高松宮記念がG1昇格になったことで、このレースも芝1200mとなって短距離戦の重賞レースとなった。

現在の芝1400m競走になったのは2006年から、阪神競馬場の内回りでは芝1400mぐらいが重賞レベルではちょうどいいという判断かもしれない。2014年からは優勝馬に高松宮記念の優先出走権が与えられている。

なお、阪神競馬場に向かう電車(仁川駅)は阪急電車が走っており、その阪急電鉄の阪急杯としていろいろとイベントが行われている。電車ということで、鉄ちゃんや子供たちにも人気がある。

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阪神競馬場芝1400m(内回り)で争われる。馬場改修で外回りと内回りができてからは、阪神競馬場は内外で全く異なった雰囲気を見せる競馬場になっている。

阪急杯の基礎データ

グレードGⅢ
賞金

41,000,000円

メーターは同じグレード内での賞金額の高さを表しています。

レース条件サラ系4歳以上 (国際)(指定) 別定
コース条件1400m 芝・右

阪急杯のコースの特徴

阪神競馬場・芝1400mコースの特徴とレース傾向、データ分析

↑コースの傾向分析は上記ページで行っています。

最初のコーナーまでも直線が長く、走りやすいため自然とペースが上がるコース。また内回りで最後の直線が短いことを考えれば出来る限り、コーナリングは内側を通って経済コースを通りたいところ。ただし、短距離戦で内回りということもあり、ごみごみするため前が開かなかったら消化不良で終わることもあるので注意。

枠順とすれば内目の偶数枠あたりが絶好枠と言えそう。最後の坂があるため、ここでギアを上げて走れるような阪神巧者に注意。つまり関西圏では小倉京都といった直線平坦だから逃げ切れた馬は危険。逆にそこで不完全燃焼の馬が急に抜け出したりする。このあたりにコースの妙があると見たい。

関東からわざわざこのレースに出てくるのは、最後の坂が目当ての場合もある。中山の坂でも末脚がいい馬は抑えておいたほうが良いかも知れない。

阪急杯の過去10年の結果・ラップタイム解析など(2021年更新版)


阪急杯の過去10年の勝ちタイム、ラップタイムなどの情報です。

ほぼ平均と同じようなペースで前半ハイペースになり易い。後半は馬がしんどいところで坂が来るので、しんどくても坂を駆け上がるパワーが欲しいところ。キンカメ系やその下のロードカナロア産駒のような、レースなりに強さを発揮する馬が合っている印象

基本的には前残りに注意なので先行力のある馬が狙い目。

阪急杯のクワドラント適性

クワドラント適性:SHタイプ
春の阪神開幕週に行われる短距離重賞。絶好馬場で行われることが多くスピード持久力勝負。オープンレベルの戦いなので直線の坂がどうこうよりも、このレースでスムーズに競馬ができたら勝てる可能性がある。スピードとパワーで圧倒するような押し切り先行型に注目。多頭数なので紛れも多くハンドリングも重要。

阪急杯の馬券考察、予想対策

短距離戦では紛れも多く荒れる印象のあるレース。時折、過去の戦績ではそんなことなかったのにという馬が突っ込んでくる。このレースに出るということはそれなりに勝算がある馬の場合は来ても不思議ではない。あまり人気を当てにして買いたくない重賞レースという印象。

なお、コース実績が合っても紛れで着順が変わる可能性があるので、そういう場合は過剰人気になっていて馬券的には妙味がないと判断したい。買っても抑え程度の状況だと考えたい。穴馬を手厚く買うのは勇気がいるが、出来る限り穴馬を選定してそちらを手厚く買ったほうがスッキリするレース。人気馬が来てしまったら諦めよう。

同日には中山競馬場でG2競走があり、そちらに有力馬が出走すれば有力騎手もそちらに流れる。そうなれば阪神競馬場の事をよく知っている関西のベテラン騎手の騎乗が光る。逃げてうまい関西騎手などはペースを知っているので狙い目。

短距離走では馬の能力よりも、ちょっとした紛れのほうが左右することが多いので荒れることが多いという意識で予想を立てたほうが結果的に高配当をゲットできる。穴場3頭、人気馬1頭ぐらいのボックス買いで高目ゲットなら祝杯を上げよう。