函館競馬場・芝1800mコースの特徴とレース傾向、さらにデータ分析による特徴分析を行います。芝1800mのスタート地点は正面の4コーナーよりの地点から、スタート地点から最初のコーナーまでは275.8mと短いです。
そこからコースを1周して最後の直線も262mと短いです。
函館競馬場の特徴の一つとしてはローカルながら高低差が結構あることです。2コーナー付近までは下りで、向正面は上りになっています。そういったことから、このコースでは内枠有利が容易に推測されます。
理由としてはまず第一コーナーまでの距離が短いので、先行争いでは内枠が先手を取りやすく、外枠馬が無理に攻めると1~2コーナーで外を回って距離ロスします。またホームの直線は下り坂なので勢いがつきやすいです。
そのまま態勢が固まると、4コーナーまで隊列が同じで最後でも脚が止まらず、内枠から前に行った馬が勝ちます。では向正面でまくるように前に出ればいいのかというとそう簡単ではなく、向正面は緩やかな上り坂になっているので、そこで脚を使ってしまうとバテてしまいます。基本、北海道競馬(夏競馬)に出走する馬は一歩能力に劣る馬ですので、横綱相撲が出来る馬は稀です。
函館競馬場 1800m 芝・右の基礎データ
最初のコーナーまでの直線距離 | 275.80m |
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ゴール前直線距離 | 262.00m |
ゴール前直線坂 | 平坦 |
直線部分合計 | 約904m |
コーナー部分合計 | 約896m |
コーナーの数 | 4個 |
コーナータイプ(3~4コーナー) | 小回り |
コーナーのR | 127 |
高低差 | 3.4m |
芝の種類 | 洋芝 |
フルゲート | 16頭 |
幅員 | 29.0m |
このコースを利用する重賞レース
このコースを利用する重賞レースはありません。函館競馬場・芝1800mコースのラップタイム・データ分析
コースのラップ分析からどういったレースの質になりやすいか紹介します。
※データは2018年7月に過去10年間から取得したもの。
※PCIはターゲットのペースチェンジ指数、上がり3Fを分岐点とし50が中間、大きくなるほどペースアップ。
函館芝1800mの高低図
函館芝1800mのラップタイムグラフ
函館芝1800mの速度変化グラフ
判定「標準戦」:2度のペースアップは高低差と同じ
殆ど、激しいペースチェンジがないレースになる標準戦。各馬ジョッキーの判断によって押し上げるタイミングが異なり波乱を呼ぶ場合がある。基本的にはどんな競馬になっても地力で勝るような馬が得意とするコース。
向正面から4コーナー過ぎまではずっとペースが上がってくる為、そのペースに耐えつつ動ける馬を探したい。
函館競馬場 1800m 芝・右のクワドラント適性
函館競馬場・芝1800mコースの特徴とレース傾向と攻略法
コースの特徴としては内枠・先行馬が有利と書きましたが、実は過去のデータを追っていくだけだと、そこまで内枠が回収率が高いなどのデータが出ていません。またマクって勝馬なども多いというデータが出ています。
つまり、内枠有利というのはこういったコース形状ではすでに既知の事実ですので、ある程度馬券に反映されています。馬券組み立てにはコースの有利不利だけでなく、もうひと押し欲しいところです。
一つ例を挙げるとすると、函館開催は梅雨時期の1シーズンと回数が少ないため、想像以上にレースの試行回数が少なく本当に競馬好きの連中が馬券を買っている時期と言えるでしょう。そんな中、函館は洋芝で力のいる馬場であると同時に、芝が簡単に荒れてきます。
ということで、開催が進むにつれてどんどんと力を必要としたり、外枠の伸びが効いてきます(でも直線が短く届かないことのほうが多い)。こういったレース傾向を見て馬券組み立てをすれば、他の人より出し抜ける馬券が買えることになります。
また、夏競馬ですので勝ちに来ている馬なのか?ただ走らせている馬なのか?の取捨選別も必至になります。