高松宮記念の歴史は古く「中京大賞典」が前身。当時は芝2,000mの中京競馬場の大きなレースだった。短距離競走体系のレース格上げにより、芝1200mに変更「高松宮杯」として中京競馬場初のG1競走となる。さらに1998年には高松宮記念に改称、現在のスプリンターズステークスと合わせて短距離界の2大ビッグレースとして親しまれる。
中京競馬場の馬場改修後(2012年)からは最後の直線距離が伸び、より最後の叩き合いがタフなコースとなっている。それまでは小回り平坦ということで前半の激しい先行争いが見ものだった。
中京競馬場の芝1200mを使用。スタート地点は向正面の中程から、最初のコーナーまでは315.5mと普通、ゴール前の直線距離は412.5mと十分長いので、G1競走でオーバーペースならば前の馬の脚がピタリと止まることはある。
短距離ながら、最後の直線でスピードを長く持たせる持久力も必要なレースとなった。上がり3Fの力にも注目したいところ。左回りというのもあり、このコースを得意としている馬はいそうだ。
高松宮記念の基礎データ
グレード | GⅠ |
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賞金 | 110,000,000円 メーターは同じグレード内での賞金額の高さを表しています。 |
レース条件 | サラ系4歳以上 (国際)(指定) 定量 |
コース条件 | 1200m 芝・左 |
高松宮記念のコースの特徴
中京競馬場・芝1200mコースの特徴とレース傾向、データ分析
↑コースの傾向分析は上記ページで行っています。
高松宮記念は概ねフルゲート18頭で行われる。多頭数で前半から激しいペースになるため、大外の馬は内にはいる余裕がなく外々を回らされる距離損で不利、最内枠も揉まれて何も出来ない可能性があり厳しい、中枠が走りやすいという傾向は出ている。
脚質に関しても逃げはきついが4コーナーである程度前に進出してきて、そのまま押し切るという競馬が多い。内を突いて伸びてくる馬もいるが中京競馬場の開催最終週となるため、やや馬場が荒れていることが多く、道悪を通るリスクもある。
最後の直線は長く後方の馬も頑張れそうだが、G1クラスの馬たちのレースなので前の馬も止まらない。後方待機で一気の競馬は馬群を捌く必要もあり、差し馬が人気になっている場合は危険な人気馬となる。
後はスタートも大事な短距離戦、偶数枠の結果が良いのも見どころ。4,6,8,10がラッキーゲートか?
高松宮記念の過去10年の結果・ラップタイム解析など(2021年更新版)
高松宮記念の過去10年の勝ちタイム、ラップタイムなどの情報です。
※2011年は馬場改修のため阪神競馬場で開催。
直線の多い短距離戦ということでスタートから飛ばしていく。2F目は11秒切りを記録。スタートから全開といったところ。ということで大体のレースが前傾ラップになると見ていい。
中京競馬場は最後の直線が坂もあり長いが、ある程度前目に行かないとG1レベルでは前もそれ程止まらない。単純な逃げ馬は苦しいが、追い込み一発の馬も来ている印象は少ない。
高松宮記念のローテーション
概ね上記のような芝1200m~芝1400m程度の短距離走を走ってきてという馬が多い。年末の香港国際競走を走った場合はぶっつけ本番になりやすい。短距離戦はレースの紛れも大きいので、前走などでコンマ数秒程度の差ならあっという間に逆転もあると見て前哨戦を見ておきたい。
他のG1レースのように昇り馬などの出走はあまり見られず、すでに重賞クラスのレースを走ってきている歴戦の馬たちの出走が多い。スピードで押し切る競馬になりやすいので、距離短縮馬は前半のペースについていけず苦戦しやすい。
高松宮記念のクワドラント適性
高松宮記念の馬券考察
素直に短距離走に強く、前半のペースについていけてギアチェンジなく最後までスピードを押し通せそうな馬が善戦する。血統面ではサクラバクシンオー産駒で大型馬のいかにも短距離タイプの活躍が目立つ。それを踏まえてか?牝馬は苦戦気味。
騎手に関してはあまり上手下手が反映されにくいのが短距離戦。下手に要らないことをしない、スムーズに乗れる騎手で十分。いいペースで逃げたり、道中進めるような腕を持っているならやや評価を上げていい程度か?
馬齢に関しては、現在の調子さえ良ければそれなりに走れる。前走で勝つ必要はないが、ある程度レースになっていれば、逆転の余地はあると見ていいだろう。短距離戦はG1を勝つのもある程度運も必要。前哨戦も結構着順は入れ替わっている。丁度順番が来る馬がどの馬か?オッズを見比べながら美味しい馬券を購入したい。
展開を完璧に読むことは難しいが、少なくとも中団より前で流れに乗れている馬や、内枠の馬でじっくり乗れそうな馬がいれば抑えておきたい(内突きは2~3着までが多い)
先行して堅実な走りをする馬が軸として固く、そのかわりヒモ荒れが多いので、ヒモにする馬は固定概念にとらわれず幅広く購入して取りこぼしがないようにしたい。