秋のマイル王決定戦となるマイルチャンピョンシップは1984年で歴史が古い、他のマイルのG1戦もその後幾つか登場したが、11月の京都開催(外回り)で近年マイルで活躍したマイル王を決定する。

クラシックを賑わした距離適性がマイル付近の3歳馬とマイル巧者の古馬との激突も見どころ。

milechampionship_course

京都競馬場の外回りコースを利用。最初のコーナー(3コーナー)までが長い、しかも3コーナーにかけて上りで4コーナーへは下りというペース配分が非常に難しいコース。

京都開催の終盤になるが馬場管理が徹底しているため内側もしっかり走れる状態。4コーナーへの下りまではしっかり溜めつつ各馬内をついて最短コース+伸びる脚の2段構えで勝利を狙う。後方から4コーナー外を回しているようでは間に合わない。

そういう意味では前半の位置取りも結構重要になるので、前半3Fの脚と枠順は気にしたい。

※2020年~2022年は阪神競馬場での開催。直線の坂と距離に違いが出てより後半の底力に偏るか?

マイルチャンピオンシップの基礎データ

グレードGⅠ
賞金

110,000,000円

メーターは同じグレード内での賞金額の高さを表しています。

レース条件サラ系3歳以上 (国際)(指定) 定量
コース条件1600m 芝・右外

マイルチャンピョンシップのコースの特徴

京都競馬場・芝1600mコースの特徴とレース傾向、データ分析

↑コースの傾向分析は上記ページで行っています。

外回りコースを利用。スタートは2コーナー奥からで最初の3コーナーまでの距離は711.7mとかなり長い。過度な先行争いにはならないが、この頃から4コーナーに向けたポジション取りは有力馬では行われている。3コーナーを回るまでは終始やや速いペース、その後4コーナーを「ゆっくり下る」部分は一旦ペースが緩む印象。

ゴール前の直線も外回りで長めなのだが、G1レースとなると各馬末脚も速いので結構短く感じる。外々を回していては間に合わず、最後の直線に入ってバラけたときから内を突いて勝負しなければならない。

スムーズなスタートで揉まれない(動きやすい)ポジション取りが馬のベストな能力を引き出せることから中枠の偶数枠がラッキーゲートな印象。

阪神競馬場・芝1600mコースの特徴とレース傾向、データ分析

※2020年は阪神開催。桜花賞や2歳G1と同じ舞台。京都と変わらず外回りだがより最後の直線勝負の向きが強くなる。

マイルチャンピョンシップへのローテーション

ローテーションのレースとしては富士ステークス(東)、スワンステークス(西)となるがスワンステークスは同競馬場ながら距離1,400m、富士ステークスは東京競馬場のマイルで少しずつマイルチャンピョンシップとレースの質が異なる

その他、3歳クラシックで距離適性からマイル戦を走りたい馬や、スプリンターズステークスから来るスプリンター、天皇賞秋はやや距離が長いけど目指したマイラーなどが参戦。激戦・混戦模様を毎回作り出す

コース的には淀みないペースで、最後まで粘るほうが強いので前半から伸ばせるスプリンター系の方が強そうでローテ的にはスワンステークスの方が相性が良さそう。

マイルチャンピオンシップの過去10年の結果・ラップタイム解析など(2020年更新版)

マイルチャンピオンシップの過去10年の勝ちタイム、ラップタイムなどの情報です。

平均ペースよりも速いペースで前半流れるのはG1戦らしいが、直線を向いての叩きあいでも付近とほぼ同じで走り切る。後半が遅くなったのではなくて、前半が速くなって実力勝負となる模様。

前半のスピード勝負の傾向が強くなることから、スプリント路線の馬のほうが結果が出るという通常とは逆転現象が起きる要因の一つかもしれない。

※2020年は阪神開催ということで傾向が変わりそうなのは確実。コース視点ではより後半比重(直線向いてからの伸び)になると考えられる。

マイルチャンピオンシップのクワドラント適性

クワドラント適性:OTタイプ
G1マイル戦の中では京都競馬場は最後の直線平坦で、しかも4コーナーまでが下りと前の馬が楽をしやすい。そのため、ややハンドリング要素が強い印象。ただ、オーバーペースで突っ込んでいっては確実にバテるので騎手の窮屈な駆け引きが見られる。ポジション取りはかなり熾烈と言うか、勝てるポジションにいないと無理なコース。 2020年は阪神競馬場で行われることから「OH」→「OT」へと適正を変更。

マイルチャンピョンシップの馬券考察、予想対策

まず3歳馬の参戦も見られるこのレースだが、毎回苦戦模様。また牝馬もなかなか来ない。マイルチャンピョンシップは例年、最後の直線で馬場の内側(距離ロス無くスパート)を走らないと勝負にならない為、結構窮屈な叩き合いが演じられる。

その為、前半の位置取りも結構重要で4コーナーで馬群に揉まれてスパートが遅れている様だと間に合わないし、もちろん外に出して追い出しても届かない。ペースは速いが過度な先行争いにならないと考えれば、逃げ馬にピタッと付ける先行タイプ馬が妙味がある。

また前半やや速いペースでも、終いの脚を使えるような馬を選びたい、そういう意味でまだ本格化していない3歳馬や、6歳馬以上の年齢を重ねた馬の活躍が少ないのかもしれない。

※阪神開催となる2020年は過去の傾向(特にコース・ラップ視点)は繋がらない可能性が高い。京都も阪神も外回りだが、高低差の部分や前半・後半の直線距離、コーナーの形を考えるとかなり異なるレースを築きやすそう。タフ+瞬発力型にシフトするのではないか?また無理な阪神開催の利用になるため芝の痛み具合も注意で馬券的にはトラックバイアス重視の方が面白いかもしれない。