若駒牝馬のG1レースとして、過去には「阪神3歳牝馬ステークス」として同距離同コースで行われていた。現在の「阪神ジュベナイルフィリーズ」に改名されたのは2001年とまだ日が浅い。ジュベナイルは英語で「少年」「少女」の意味でフィリーは若い牝馬を意味する分かりづらいが定着したらある意味かっこいい名称と言える。

なお、現在は牡の2歳馬G1レースも阪神競馬場の同距離で行われていて、2週連続で2歳馬G1シリーズが阪神競馬場の冬の風物詩の1つとなっている。

juvenilefillies_course

阪神競馬場は外回りコースが作られてから芝1600mの極端な外枠の不利がなくなった。桜花賞含め以前よりも実力が発揮しやすいコースになっているが、まだまだ若駒や牝馬の争うレースでは、一戦ごとに勢力図が変わるやや荒れやすいレースというイメージ

阪神ジュベナイルフィリーズの基礎データ

グレードGⅠ
賞金

65,000,000円

メーターは同じグレード内での賞金額の高さを表しています。

レース条件サラ系2歳 (国際) 牝 (指定) 馬齢
コース条件1600m 芝・右外

阪神ジュベナイルフィリーズのコースの特徴

阪神競馬場・芝1600mコースの特徴とレース傾向、データ分析

↑コースの傾向分析は上記ページで行っています。

スタートから最初の直線までは444.4mと長いが、外枠の馬は内に潜れるような状況にはなりにくいので、結局は大回りな3~4コーナーは内枠の馬はインを外枠の馬はアウトコースを走ることになる、その為、距離的な若干の内枠有利は馬場改修後もあると感じられる。

ただ、若駒のレースというのもあり内で包まれてしまうと抜け出して勝つような慣れた器用な馬なんていないのも事実。オーバーペースも手伝って逃げた馬がズルズルと下がるところを捌けず苦しむ馬も多い。

G1レースとなると逃げた馬はかなり不利で標的にされやすい。外回りコースなので4コーナーで内を突く作戦もあるかもしれないが、こちらもあまりレース慣れしてない若駒たちには厳しいのか?あまり成功しているシーンを見ない。

先行気味で4コーナー抜け出して粘るか?最後の外から良い脚で突っ込むか?どちらかのレースになる。

阪神ジュベナイルフィリーズの過去10年の結果・ラップタイム解析など(2020年更新版)

阪神ジュベナイルフィリーズの過去10年の勝ちタイム、ラップタイムなどの情報です。

G1戦ながら全平均に比べて殆ど変化なしというのも面白い結果。2歳牝馬ということでレースを知らないため、やや掛かり気味な部分が前半のラップに見える。後半部分も古馬と戦えば普通に負けるだろうという2歳戦らしいG1レースの特徴。

早熟タイプの出番とも言える。近年は育成環境も早め早めとなっているので、このあたりから十分な出来で出走できることも増えてきた。

阪神ジュベナイルフィリーズのローテーション

一応のローテーションとなる重賞レースはあるが、出走権を手に入れることができるだけでなかなか当てにしづらい面もある。それよりも新馬戦の勝ちっぷりや注目馬、生産牧場の育成能力の高さなどの方が重要かもしれない。

現在は早くから生産牧場で最新設備を使った育成ができるノーザンファーム産駒の良血馬が主流になってきている。

阪神ジュベナイルフィリーズのクワドラント適性

クワドラント適性:Tタイプ
阪神マイルは外回り使用でとにかく直線向いてからの瞬発力が重要となった。2歳時で馬体と仕上がりが良い馬が勝っているように上位のスピードとスタミナを備え、気性面でレースがしっかりできる馬が勝ちに近い。近年、育成スタートの早さから、実力馬が能力を出し切ることが多くなっている。

阪神ジュベナイルフィリーズの馬券考察、予想対策

昔は若い牝馬は分からんということでよく荒れたレースのイメージだったが、最近では若駒の育成態勢が整っているのでしっかりとした仕上げ(調整)をしてくる実力馬が強いと感じるレースになっている。

とはいっても参考レースも少なく各馬のローテーションも微妙。新馬勝ちのみの馬は抽選運というのも必要になってくる。1~3戦程度のレース結果では実力比較も難しくオッズ自体もバラける傾向。

正直なところ阪神1600mの最後に坂があるコースを激戦で走りきれる馬も少ないのも事実、結局は末脚勝負になることが多い。4コーナーで内突きといった強襲的な騎乗もこの頃の若い牝馬には苦痛。素直なレースで最後の追い比べができるを探したい

多頭数18頭というのも影響して紛れも多いので、人気を過信しないほうが良い馬券をゲットできる可能性あり。軸馬を据えにくいので3~4頭ボックスと手広く参加したほうが楽しめる。

なお、このレースに限っては末脚だけでも勝負できる印象。短距離スピードタイプが距離延長で乗り込んできたときは不安。

能力のある馬が、若いながらしっかり力を出せば勝てるレース。逆に若さが出て勝てないこともあるため穴党はそういったリスクを意識した買い方が良い。G1レースながら賞金が低めで、陣営的にはまだいろいろなローテーションを翌年度に向けて練っている段階。ここの結果だけで実力比較はしづらいところ。